知覚過敏の原因は歯ぎしり？ボトックス注射で治療も！

冷たいものを食べるとズキッ！という痛みが走る知覚過敏。
実は、その主要な原因の一つが歯ぎしりだって知ってました？

知覚過敏は、歯のエナメル質が削れてしまう事から発生する

そもそも知覚過敏が何故おこるのかというと、歯のエナメル質という部分が削れてしまい、歯の神経に刺激が伝わりやすくなる事が原因です。
エナメル質とは普段私たちが歯と認識している白い部分の一番外側の非常に硬い部分で、通常はこの部分が歯の神経に冷たさなどの刺激が伝わる事を防いでいます。

通常、このエナメル質は一定の厚さに保たれているのですが、いくつかの原因で薄くなってしまう事があります。

エナメル質が削れる原因の一つが歯ぎしり

その原因の中でも、近年もっとも多いものの一つと言われているのが歯ぎしりです。
歯ぎしりは特に夜間の寝ている間に、強く歯を噛みしめてしまう状態の事を言いますが、歯ぎしりをしてしまう原因はストレスにあると言われており、ストレス社会と言われる現代ならではの問題ともいえます。

歯ぎしりをすると、歯はとても強い力でこすられる事となりますので、エナメル質が徐々に削られていってしまいます。
すると、ある程度エナメル質が薄くなった段階で刺激が神経に伝わりやすい状況となり、知覚過敏の症状となるのです。

歯ぎしりによる知覚過敏の場合、主に歯のかみ合わせ部分が薄くなる事によるものですので、ものを噛んだりした時に強く痛みを感じやすくなります。また、その症状は特にかみ合わせがはっきりとしている奥歯側で発生しやすく、冷たいものを口に含んだりする時よりも噛んだ時の方が痛かったり、前歯側の歯よりも奥歯が特に痛いという場合は、歯ぎしりによる知覚過敏の可能性が高いといえます。

歯ぎしりを改善する方法の一つがボトックス注射

エナメル質は通常「再石灰化」という作用により修復されていきますので、歯が削れてしまう原因を抑える事が出来れば、少しずつ知覚過敏の症状は治まります。
ですので、歯ぎしりが原因の知覚過敏であれば、歯ぎしりによって歯が削れてしまう状態を防げれば改善可能です。

歯ぎしりを改善する方法はマウスピースなどの器具を用いる方法などがありますが、その中でも特に即効性がある改善方法の一つがボトックス注射です。

ボトックス注射は筋肉を弱める作用を持つ薬剤を注射する方法で、小じわの改善のような美容系の治療に利用される手法ですが、この注射を噛み合わせの筋肉の部分に行う事で、噛む力を弱め、歯ぎしりを改善する事が出来ます。

ボトックス注射は一定期間で効果が切れる

ただし、ボトックス注射は一度行えばずっと効果が継続するわけではなく、大体3か月から半年ほどで効果が切れるといわれています。
しかし、ボトックスによって筋肉が弱まっていれば、その間徐々に筋力が落ちていきますので、歯ぎしりも長期的にみて改善されていきます。
ボトックスの効果だけでは完全に治療する事は難しいかもしれませんが、ボトックスを利用しながら歯の矯正を行ったり、エナメル質の再生を促すような治療を行うなどの方法を組み合わせる事で、知覚過敏を素早く改善する事が出来ます。

ボトックス注射は小顔の効果も！

また、歯ぎしりをしてしまっている方の場合はかみ合わせの筋肉が発達し、それが原因でエラが張ってしまっている事から、顔が大きく見えてしまう事があります。
ボトックス注射を打つ場合はこのエラの筋肉を弱める形となりますので、えら部分の張りが解消されて小顔になるという効果もあります。

ボトックス注射は現在は保険診療外ですが、手軽な治療であり美容系の治療を取り扱うクリニックをはじめとした多くの病院で受ける事が出来て、その価格もそこまで高いものでは無くなってきています。
歯の健康と美容の両面に効果がある治療法ですので、歯ぎしりによる知覚過敏やフェイスラインに悩まれている方は、是非検討してみてはいかがでしょうか。