リンパ・静脈マッサージでむくみの改善

リンパとむくみ・肩こりなどの関係

静脈とリンパ管は、身体の中の老廃物を回収を担当しており、いわば体の中での下水道的な役割を果たしてます。
身体の中で発生してしまった老廃物は、毛細血管から、９割が静脈へ、残りの１割がリンパ管で再吸収され、静脈やリンパ管を通って再び心臓に戻り、その後腎臓などを通って排出されます。
ところが、何らかの原因でこの排出するための仕組みが低下すると、老廃物のたまった箇所が腫れぼったくなり、むくみが生じ、そして、疲れや冷え、肩こりなどの不快な症状となります。

むくみ解消のためのマッサージ

そして、これらの問題を解決する方法として身体の中の老廃物を排出する為に、考案されたマッサージ法があります。
一つは、リンパの流れを促進し、水分と老廃物を外に排泄させる事を目的にした、リンパマッサージです。
また、静脈の流れを促し血液循環の滞りを改善する事を目的にした、静脈マッサージがあります。

リンパマッサージの特徴

リンパ管は皮膚組織に多く存在していて、リンパマッサージは、体表の皮膚を軽くマッサージしながら、リンパの流れを促進させる事を目的にしてます。
リンパ液は体表近くの皮膚組織に多く分布し、心臓のポンプ作用が及ばなく、とてもゆっくり流れてます。
その為、ストレスや運動不足、不規則な生活などのちょっとした事で、リンパ液の流れが滞り易くなってしまうという特徴があります。

リンパマッサージは皮膚を軽く刺激し、皮膚表面をずらすような感覚で行うので、一般的な揉み解すマッサージとは異なり、力を入れずゆっくり優しく行います。
マッサージによりリンパ液の流れを促進させて、体内の細胞から老廃物や疲労物質を回収し、体外へ排出させるようにします。

静脈マッサージの特徴

リンパマッサージに対し、静脈マッサージは、毛細血管から心臓に戻る、静脈血の流れを促進させる事を目的にしてます。
静脈に沿ってマッサージを行う事で余分な水分や老廃物などを流し、むくみやたるみ、くすみなどを改善しようとするマッサージです。
静脈が回収して老廃物を運び出す量が、リンパの約9倍ある事に着目してます。

例えば、座りっぱなしや悪い姿勢など、無理な姿勢を長時間続けたり、運動不足にしていると、筋肉疲労が起きたり筋力が弱まり、血液やリンパ液の循環に支障が起きます。
筋肉の力が弱まると、血液を心臓に送り出す力も弱くなり、静脈血が溜まり、むくみが起きます。
このような場合に、リンパの約10倍の回収量がある静脈に働きかけ、効率的に不要な水分や老廃物を排出しようとするものです。

マッサージによる効果

静脈とリンパ管は、普段は注目される事の少ない目立たない臓器ですが、身体の中で大切な役割を果たしてます。
しかし、冷え性や筋力が弱ってくると静脈血やリンパ液が滞り、疲労、肩こり、ニキビやくすみ、小じわ、セルライトが増えたり、体重増化や老化の原因にもなります。

マッサージの手法は、リンパ液や静脈血などむくみの水分をどのように捉えるかによって、いろいろです。
しかし、大事な事は、解剖学に基づいてリンパ液の流れや静脈の働きなどを理解し、体液をよく流し、排出させる事です。
その為に、硬くなった筋肉の柔軟性を取り戻し、筋肉によるポンプ作用を活性化させる事が基本です。

一時的なむくみなら、セルフマッサージでも、循環作用を改善する事ができます。
しかし、むくみをそのままにしていると、脚に血管が青く浮き出たり、冷えや疲労感などの解消が難しくなります。
国家資格のある治療院で、一度しっかりと、身体の状態を確認したうえで、効果的にむくみを解消して下さい。

著者紹介

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