糖質制限ダイエットで筋肉は減るのか?
糖質制限ダイエットを行うと、筋肉が減ってしまい太りやすくなると言われる事がありますが、実際の所はどうなのでしょうか。
糖質制限で筋肉が減ると言われる理由
糖質制限ダイエットは、その名の通り糖質(炭水化物)を減らした食事にする事で脂肪の蓄積を抑え、かつ脂肪の燃焼を促進させる事でダイエット効果を得るものです。
人の体は基礎代謝といって、安静にしていても生命維持のためにエネルギーが消費されていきます。
体内で利用されるエネルギーとしては糖質から作られる「グリコーゲン」という物質が最も効率が良いため、糖質を多く摂取している場合はこのグリコーゲンばかりがエネルギーとして利用され、いつまでも脂肪が燃焼されないのですが、糖質を制限する事で体がグリコーゲン以外のエネルギーを使わざる得ない状況となり、脂肪が燃焼されるようになります。
脂肪と一緒に筋肉も分解されてしまう?
しかし、実際にはグリコーゲンが無い場合に消費されるエネルギーが脂肪のみから作られるわけではなく、筋肉も分解されてエネルギーにされてしまいます。
これが、糖質カットダイエットを行うと筋肉が落ちると言われる原因です。
なぜ筋肉が分解されてしまうかという点については、そもそも筋肉は消費するエネルギー量が多く、体にとってエネルギーが不足する状況ではあまり筋肉が多いと生命維持の邪魔になってしまうため、分解されてしまうと言えますが、逆に言えばエネルギーさえ十分であれば筋肉が分解される事はないとも言えます。
糖質制限の代わりに、タンパク質を摂取する
糖質から得られるグリコーゲンが無くなった場合、脂肪からは脂肪酸、筋肉からはアミノ酸が取り出され、エネルギーに変換されるようになります。
しかし、こういったエネルギーは必ずしも体内の脂肪や筋肉を分解してえられるわけではなく、食事によって摂取された栄養素からも当然利用されていきます。
つまり、タンパク質を多く食事で摂取しておけば、特に筋肉を分解しなくても十分なエネルギー源を確保できますので、筋肉がどんどん分解されていくという事はありません。
糖質制限ダイエットを行う場合は体重の1,000分の1(60kgなら60g)より少し多いくらいのタンパク質を摂取する事が理想とされますが、単純に糖質を減らすだけではなくてタンパク質も多めにとるようにする事で、筋肉量を大きく減らさず、しっかりと脂肪を落とすダイエットを行えるようになります。
感覚的な筋肉減少の原因
また、糖質制限を行うと筋肉が減ると言われる原因には、感覚的な部分での変化があります。
というのも、普段筋肉は糖質から得られるグリコーゲンを筋肉に蓄積し、これをエネルギーにして動かしています。そして、激しい運動などを行うとこのグリコーゲンが一気に消費されて筋肉疲労を感じるようになるのですが、糖質制限ではそもそもこのグリコーゲンの量が少なくなりますので、多少の運動でも疲れを感じやすくなり、これが「筋肉が減っている」と感じる要因にもなっています。
しかし、これはあくまでも筋肉を動かすエネルギーが減っているだけで、筋肉そのものが減っているわけでは無いという事。また、糖質制限を続けて体内のエネルギー状況が変化すると、筋肉も脂肪をエネルギー源として利用しやすくなるため、こうした疲れやすさを感じにくくなります。
筋肉量が極端に多い場合は筋肉が減少する
筋肉量がボディビルダーやプロのアスリートのように多い場合、相当な量のエネルギーを摂取しなければエネルギーが賄えなくなるため、筋肉が分解されて消費されていくというのも、糖質制限によって筋肉が減少するという話のもとになっている事があります。
当然、筋肉量が多く脂肪が少なければ脂肪よりも先に燃焼されてしまう事が当たり前ではあるのですが、糖質を制限すると筋肉が減少するというわけではなく、あくまでも体内にある他のエネルギー源が利用されやすくなるだけだという事が重要です。
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