脱毛クリームや脱毛ワックスの肌への影響

脱毛クリームや脱毛ワックスは、肌に負担をかける自己処理の代表としてよく知られています。
それでもメリットが上回れば使う方は多いと思いますが、いずれにしても肌にどのような影響があるかということは知っておいたほうがいいでしょう。
ここでは脱毛クリームと脱毛ワックスで脱毛できる仕組みと合わせて、肌への影響を解説しています。

脱毛クリームは毛のタンパク質を「溶かして」処理する

天然成分や保湿成分を配合して、できるだけ肌に優しい仕様にしている脱毛クリームも増えてきていますが、基本的に脱毛クリームは薬剤です。
脱毛クリームはアルカリ性で、ムダ毛の主成分であるタンパク質がアルカリによって溶解する性質を利用してムダ毛を処理します。

ところが、タンパク質でできているのはムダ毛だけではありません。
脱毛クリームを塗る肌もタンパク質が主成分なのです。つまり、脱毛クリームを使用するという事は、毛と一緒に肌も一緒に溶かしてしまうという事になります。

とはいえ脱毛クリームのアルカリ度はそこまで強いものではないので、目にみえて肌が溶けてしまうようなことはありませんが、肌の表層はしっかりとダメージを受けています。
肌の表層がダメージを受けると、肌が紫外線や乾燥などの刺激による影響を受けやすくなってしまうため、乾燥肌やニキビ、シミなどの肌トラブルが発生しやすくなってしまいます。

そのため、脱毛クリームを使った後には、十分に保湿をするなど、アフターケアが必須になります。

脱毛ワックスは「毛抜き」での処理に近い

ミツロウなどを成分とした、室温では固形のワックスを温めて肌に塗り、固まったところで一気にムダ毛ごと引き剥がすのがワックス脱毛の仕組みです。
ワックスに捕らえられた毛は毛穴から引き抜かれることになるので、毛抜きに比べて広範囲を1度に処理することができるとはいっても、仕組み自体は同じといっていいでしょう。毛を抜いたあとの毛穴の開きは気になるところです。

また、こちらも脱毛クリームの場合と同様はっきりと目にみえるわけではありませんが、毛穴の周囲を中心に、角質をはがしてしまうなど肌に刺激が加わりやすくもなります。
ワックス自体は肌に優しい原料のものも多いですが、ワックス脱毛を行う前にお風呂などに入って十分に肌を柔らかくしておくなどのプレケアと、脱毛後に保湿やアイシングなどの毛穴の引き締めを行うアフターケアは必須です。

クリームやワックスでの脱毛は埋没毛になりやすい？

脱毛クリームや脱毛ワックスでムダ毛の処理を行った場合、もう一つ注意したいのが埋没毛です。
埋没毛とは何らかの影響で毛穴が塞がってしまい、毛が毛穴の外にでてこないで、毛穴の中で成長をした結果、毛が肌に突き刺さって成長してしまい強いかゆみなどを感じるものです。

脱毛クリームや脱毛ワックスで脱毛をした場合、毛は一旦は毛根付近まで取り除く事ができるのですが、医療レーザー脱毛などと違い毛根の細胞はそのまま残るため、再度毛の成長が始まります。
そして、クリームやワックスでの処理は前述の通り肌を溶かしたり、剥がしてしまったりといった刺激になるため、軽い炎症や腫れなどをおこし、毛穴が塞がってしまう事があります。
その結果、毛穴から出られずに成長する毛が出てきて埋没毛になってしまうのです。

埋没毛は場合によっては針などで引っ張り出したり、クリニックなどで処理しないといけなくなってしまうものなので、埋没毛を発生させないためにも毛や肌を柔らかくするプレケアや、処理後のアフターケアは十分に行いましょう。