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花粉症を抑える薬の種類と効果・副作用

早い人だと1月末から症状が出始める花粉症ですが、日本では4人に1人が花粉症と言われるくらいメジャーな病気です。
主な症状はくしゃみと鼻水で、風邪の時との違いは咳などはあまり出ない反面、くしゃみが止まらなくなり、鼻水もサラサラしているので分かると言われています。
これ以外にも目のかゆみや「感冒」と呼ばれるボ~っとした状態になる症状が見られます。
これら全ての症状が出る人もいれば、一部の症状のみの人もいますから個人差はありますがそこのあたりの症状が有名です。

花粉症を抑える薬の種類とその働き

花粉症の原因は簡単にはアレルギー反応です。
花粉がリンパ球に反応して細胞を変質させ、そのことで普段何の害もない花粉を害のあるものだと誤認させて拒否反応を起こしてしまうわけです。
どのような人でも発症する可能性があるとされ、くしゃみや鼻水も花粉に反応したアレルギー反応の一種です。

そんな花粉症を軽減するために、病院で診察を受けて花粉症の薬を貰っている方も多いと思いますが、花粉症用の薬は主に3種類に分類出来ます。

花粉症の発生を抑える「抗アレルギー剤」

花粉症はアレルギーの原因となるヒスタミンという物質の働きによって発生するものですが、このヒスタミンが発生する事を抑える事で、症状の緩和や症状が出てくるのを遅らせる働きを持つ薬を「抗アレルギー剤」といいます。
症状の緩和よりも症状の予防に適しているため、花粉症の時期の2週間前あたりから飲み始め、花粉症の期間中飲み続けるという形での服用に適しています。

副作用が弱いため、仕事などをしている場合には利用しやすいメリットがありますが、人によって合う薬が異なるため、効果が無ければ他のものを試して体質にあった薬を探さなければいけない場合があります。

花粉症の症状を軽減する「抗ヒスタミン剤」

前述の抗アレルギー剤がヒスタミンの生成を抑えるものであるのに対し、こちらはヒスタミンの働きを弱めて、花粉症の症状を緩和するためのものです。
ヒスタミンに直接作用するため、症状が出る前から飲むのではなく、症状が出てきた時に服用する事で効果を発揮するので、花粉の量が特別多くて症状が発生してしまった場合などに服用するなどの使用が良いでしょう。

抗アレルギー剤と比較して効果を発揮する時間が短く、効果が切れてくると症状が復活してしまうという弱みがあります。
その他、経口摂取では鼻づまりには効果が薄い点、そして眠気や、口が渇いたり倦怠感を感じたりするなどの副作用があり、運転する際などは服用しないように注意が必要な場合があります。

経口摂取ではなく、点眼などで利用した場合は眠気などの症状が発生しにくく効果も強いため、市販の点鼻薬や点眼薬などには良く用いられています。

抗ヒスタミン剤の内、抗アレルギー剤の効果を併せ持つものを「第二世代抗ヒスタミン薬(第二世代ヒスタミン拮抗薬)」と言い、抗ヒスタミン剤のみのものを「第一世代ヒスタミン薬(第一世代ヒスタミン拮抗薬)」と言い、医院などで処方される薬の多くはこの第二世代抗ヒスタミン薬となっています。

花粉症の症状を抑える切り札「ステロイド」

ステロイド剤とは体内の副腎皮質という場所で作られるホルモンを人工的に作り出した薬の事で、炎症を抑えたり免疫能力を低下させる働きがあり、アトピーなど様々な症状に用いられます。
抗ヒスタミン剤と比べて効果の発揮には少し時間が必要(1、2日程度)になるものの、効果はとても強力で、花粉症の症状を全く感じないくらいまで抑える事ができます。

ただし、その分副作用も強力で、ステロイド剤を長期間服用し続けると、体内のホルモンバランスなどが崩れてしまい、消化器系へのダメージや骨粗鬆症など様々な副作用を発揮する場合があります。
点鼻薬や点眼薬で使用する場合はそこまで大きな副作用になる事はまれですが、いずれにせよ効果が強い反面副作用も強いので、必ず医師の指示に従って使用するようにしましょう。

つらい花粉症。
上手に薬を取り入れて出来るだけ症状が起きないように心地よく生活したいものですね。

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