永久脱毛でよくあるトラブル

永久脱毛を行う場合のトラブルは脱毛方法の種類によって変わってきます。

脱毛方法別におきやすいトラブル

エステサロンでの脱毛トラブル

エステサロンで行われる脱毛は、主に光脱毛・フラッシュ脱毛と呼ばれる方法で、皮膚科や美容外科などの医療機関で実施される医療レーザーでの脱毛と比較すると弱めの出力で行われる脱毛です。

光脱毛で最も多いトラブルが「脱毛が完了しない」という事で、これはそもそも光脱毛の効果に限界があるために発生するトラブルです。
というのも、永久脱毛を行うためには毛穴の奥にある毛根部分の細胞を破壊し、毛が作られない状態にする必要があるのですが、毛穴は場所によっては肌の奥の方にあり、光脱毛による照射では光が肌に阻まれ、毛根の部分まで十分に到達せず、細胞を破壊する事が出来ないために、いつまでたっても「脱毛が完了しない」という状態になるのです。
特に、男性のひげやVラインなどの毛根が深い位置にある毛が顕著で、これらの毛は脱毛の施術後に毛が抜けたように見えても、それは毛が途中で焼き切れたりする事で照射部位から一時的に無くなるだけで、毛根の細胞は元気なままなので、永久脱毛の効果は中々得られない状態となります。

クリニックの医療レーザー脱毛でのトラブル

皮膚科や美容外科などで実施されている医療用レーザーを用いた脱毛が医療レーザー脱毛で、原理としてはエステサロンの光脱毛と同様です。
ただし、光脱毛と比べて医療レーザー脱毛は高い出力で施術を行う事が可能なため、毛根が深い場所にある毛でも永久脱毛の効果を発揮できる事や、少ない回数で脱毛を完了できる点。また、細めの毛でも脱毛が可能な点で光脱毛より優れていると言えます。(但し、一般的に金額も高めとなっています)

医療レーザー脱毛は他の脱毛方法と比較してトラブルが少ない脱毛なのですが、場合によってはレーザーの照射箇所が火傷するなどのトラブルになる事があります。
照射箇所に火傷を負ったり、肌がダメージを受ける事はエステサロンの光脱毛も同様なのですが、医療レーザーの方が出力が高いため、症状としては医療レーザーの方が重くなる場合があります。
ただ、医療レーザー脱毛は医療機関で行われているため、こういった問題が発生しても適切なケアが受けられるので火傷跡が残るなどの問題はエステサロンの方が多い場合があります。

医療レーザー脱毛で火傷を負うケースとしては、例えば肌が黒い場所に照射を行ってしまった場合や、毛が肌から出ている状態(レーザー脱毛は毛を剃ってから行います)で脱毛をする事で、黒い部分が熱をもって火傷になってしまうため、しっかりとした施術を行える医院を選べばこういったトラブルに悩まされる事はまずないと言えます。

ニードル脱毛(絶縁針脱毛)でのトラブル

そして、脱毛でトラブルになる可能性が高いものといえば、圧倒的にニードル脱毛による脱毛です。
ニードル脱毛は毛穴に電極を差し込んで電気を流し、毛を成長させる細胞を破壊する事によって永久脱毛効果を得るもので、レーザー脱毛のように対象が「黒い」毛である必要がないため、白い毛や細い毛でも脱毛を行える点があるのですが、現在国内で主流の医療レーザー脱毛やエステサロンの光脱毛と比べてとにかく時間がかかる事や、痛みが強い事などから、実施している店舗・医院も現在ではかなり減少しています。

ニードル脱毛のトラブルは、火傷などの他の脱毛でも発生する可能性があるものの他に、重度なトラブルになると神経や脊髄などの損傷というものが起きたケースもあります。
これはニードル脱毛の原理が毛穴の奥から電気を流すものである事が原因で、出力の調整などを間違えると不要な場所までダメージを与えてしまうため、他の脱毛方法と比較してトラブルが発生しやすく、かつ重いトラブルになりやすいのです。

また、ニードル脱毛は前述の通り時間がかなりかかるため、金額もかなり高いものとなっています。
脱毛が高いというイメージを持っている方は、ニードル脱毛が主流だったころの印象が強いのかもしれません。

脱毛方法と関係ないトラブル

脱毛で発生するトラブルは、脱毛の施術に関する肌のトラブルだけではありません。
実は脱毛について上がる苦情は、契約に関するものの方が多いという事も出来ます。

強い勧誘による脱毛のトラブル

脱毛に関する苦情などで圧倒的に多いのが勧誘に関するもので、ワキ脱毛などが無料であったり、かなり安い価格のため試しに行ってみたら、ほぼ軟禁状態で数時間に渡って高額の契約を迫られた……などの内容です。
これはエステサロンだけではなく美容皮膚科などのクリニックでも報告例が多く、異様に安い金額のキャンペーンなどを頻繁に実施している場合などは疑った方が良いかもしれません。
もちろんしっかりと断り続ければ無理に契約を結んでしまうなどという事もないのですが、勧誘は想像以上に強引な事も多く、例えば脱毛の施術を実施しているほぼ裸のような状態で勧誘をされるため、逃げ出す事が出来ないなどの状態に陥ってしまうなどの情報があります。

こうした強引な勧誘は、そもそもしっかりと店舗を選ぶ事で防ぐ事は可能ですが、もしなってしまった場合は一旦契約をしてすぐにクーリングオフなどを行う事も一つの手でしょう。
どういった場合にクーリングオフが可能かどうかなのを事前に調べておき、いざとなった時に対応できるようにしておく事が、トラブル回避に役立ちます。

予約が取れないなどのトラブル

また、脱毛の契約に関するトラブルとしては予約がとれないというものもよくある問題の一つです。
この問題は何回でも受けられる無制限プランなどでおこりやすいようで、折角契約をしても予約が常に一杯で、結局殆ど施術を受ける事ができずに諦めるしかない状態になるなどです。
とくにエステサロンの場合は脱毛がなかなか完了しない状態となるため、時間が経つにつれ契約している人数だけが増えていってしまい、予約が全くとれない状態になってしまうケースが多いといえます。

悪質な場合には予約がとれないまま店舗が閉店してしまい、契約をして支払は行ったものの、殆ど施術を受けられずに終了してしまう事があるようです。

こうした問題を防ぐためには、無制限ではなくしっかりと回数が決まっていて、その回数で脱毛が完了できる所を選ぶ方が良いでしょう。
そういった意味ではエステサロンよりも医療機関での脱毛の方が安心して脱毛が受けられ、トータルでは安く済む場合もあると言えます。

トラブルについて一つ言えることは、何かトラブルが発生したら、せっかく契約したからといって無理をしないことです。
なぜなら、一度トラブルが起きた方法・場所でトラブルを取り戻すよりも、方法・場所を変えた方が安全に、より良いものを受けられる可能性が高くなるからです。
自分の体を大切に、満足のいく脱毛をして下さい。