脱毛やムダ毛の処理すると毛が太くなるって本当？

脱毛やムダ毛の処理をすると毛が濃くなったり太くなったりする、という話をよく耳にします。
毛が太くなってしまうからという理由で脱毛に抵抗感を感じてしまったり、ムダ毛の処理をあまり行わない方もいると思いますが、果たして本当に脱毛すると毛が太くなるのでしょうか？
今回は、脱毛やムダ毛処理の仕組み・内容を解説し、毛の太さに影響を与えるかどうかについて検証してみます。

ムダ毛の自己処理では毛が太くなったように見える事がある

家庭でムダ毛を自己処理する場合、多くの人はカミソリでムダ毛を脱毛することになります。
カミソリで脱毛を行うと、クリニックやエステサロンの脱毛のようにムダ毛を根元から除去するのではなく、毛根は残したまま皮膚の上部に出ている部分だけをカットする形で処理が行われます。
この時のムダ毛の状態を見てみると、ちょうど木を切り倒した時と同じような状態になっています。幹に当たる皮膚表面のムダ毛だけが剃り落され、根っこから切り株に当たる毛根周辺部分は、依然として皮膚内に残ったままになっているのです。
皮膚に残された切り株状の毛は、時間が経てばそのままの形で伸びていきます。先端部分は通常の毛のように細くなっておらず、途中で切断された切り株状の太さを保ったまま長さを増していくことになるのです。
太さそのものは変わっていないけれど先端が細くなっていない分だけ毛が太くなったように見えてしまうため、ムダ毛の処理を行うと毛が太くなるという状態になるのです。
そのため、カミソリなどではなく毛抜きなどで処理を行えば基本的に太くなるような事はありません。

クリニックやエステサロンで脱毛すると太くならない？

一方、皮膚科などのクリニックやエステサロンで行われている脱毛方法は、ムダ毛を根元から除去して処理する方法が採用されています。
以前はムダ毛の毛根に電気処理を施して脱毛する電気針という施術法が主流でしたが、電気針による脱毛は肌への負担が大きく、腫れや赤みといったダメージが大きいのが欠点でした。
現在医療機関やエステサロンで主流になっている脱毛方法は、医療用レーザーによってムダ毛を除去する医療レーザー脱毛や、光を用いて脱毛を行う光脱毛が主流となっています。

医療レーザー脱毛と光脱毛の共通点は、肌への負担が少なくムダ毛を根元からきれいに取り除くことができる点にあります。
ムダ毛を根元からきれいに取り除きますからカミソリでの処理と同じように太く見えてしまうというような事はありません。

また、医療レーザー脱毛では毛を育てるための細胞にダメージを与えていくため、次に生えてくる毛が細くなったり、毛が生えてこない状態にする事ができます。

脱毛方法や部位によっては毛が濃くなる可能性も…？

しかし、医療レーザー脱毛や光脱毛であれば毛が濃くなる事が無いかというと、実はそうでもない事例がちらほらと存在します。
というのも、顔や背中など軟毛（産毛）が多いような箇所でレーザーや光による脱毛を行った場合に、産毛だったものが太く黒い毛になってしまう「硬毛化」と呼ばれる現象が発生する場合があるのです。

「硬毛化」の原因と対策

今までに発表されている情報などによると硬毛化は原則として「硬い毛と柔らかい毛の両方が生えている箇所」において発生する事がある問題で、レーザーなどを照射した際に毛根組織への熱刺激などにより毛の成長が促進される事で発生すると推測されているものです。

毛の成長が促進される事で発生しているものであるため、産毛が硬くなったのではなく休止期や退行期に入った毛の成長が促進されて発生している可能性もあると言われています。

硬毛化はレーザー照射によって毛根細胞を破壊しきれなかった時に発生する問題だといわれていますので、しっかりと破壊できる方法を取る事で防ぐことが可能だと言えるでしょう。
そのためには、十分な出力での医療レーザー脱毛が可能な皮膚科などの医療機関で、肌質や部位別に合せて照射の出力をしっかりと行ってくれるようなクリニックを選択する事が、硬毛化の対策として最も重要なポイントだと言えます。

ムダ毛が太くなったと落ち込まないために、しっかりとした脱毛方法・場所を選ぶようにしましょう。