エステサロンの脱毛料金は皮膚科クリニックと比較して何故安い？

脱毛をしたいと思った時に、まずは料金が気になるものですよね。
しかし、エステサロンの脱毛料金は、皮膚科クリニックと比べて驚くほど安いと思いませんか。
同じ脱毛なのにどうしてここまで違いあるでしょう。

美容スタッフと医師による施術の違い

エステサロンでは、施術は美容スタッフが行います。
きちんと教育を受けた美容のプロですが、医師免許や看護師の資格は持っていません。
お肌にトラブルがあった時には、医療行為は医師や看護師でなければしてはならないという法律があります。
その為、提携している皮膚科などに連絡して、通院することになるのです。

これに対し、皮膚科クリニックでは医師が常駐して、施術を行うことになります。
当然ですが医師免許があり、看護師もいることになります。
お肌に何かトラブルがあった時にはすぐに医療処置ができるのです。

このリスク管理の違いが値段にも反映されているのです。

医療用レーザーと美容脱毛レーザーの違い

よくエステでは「医療用レーザーと同じレベルの機器を使用」と表記されているところがありますが、この「レベル」というのはあくまで品質のことと考えましょう。
何故なら、医療用レーザーというのはエステサロンの美容脱毛レーザーと根本的に機器が違うからです。

照射レベルに関して言えば、医療用レーザーの方がは遥かに出力レベルが強く、美容脱毛レーザーはそのレベルでの照射はできないことになっています。
当然出力レベルが高ければ効果も高く、高い出力だからこそ毛根の細胞を破壊する事が可能なため、永久脱毛ができるのは医療用レーザーだけと言われているのです。

脱毛レーザー機器に備わった安全面への機能も異なる

また、医療用の脱毛レーザーとエステサロン用の美容脱毛レーザーでは、出力が大きく異なるため安全面や肌の保護に関する機能にも大きく差があります。
例えば、医療用レーザーでは照射の際に強い熱を発生させるため、強力な冷却機能が備わっていたり、美容脱毛レーザーと比べて正確な出力の調整を行えるような機能を持っていたりします。

こうした違いから、クリニックでの脱毛に用いられている医療用レーザーとエステサロンでの美容脱毛レーザーはそもそもの機器の値段に大きく違いがあり、エステで利用する美容脱毛レーザーは頑張れば個人でも手が届きそうな金額のものが多くあるのですが、医療レーザー脱毛向けのマシンは個人で買えないようなものが殆どとなっており、これが脱毛を行うエステサロンの数と脱毛を行う皮膚科クリニックの数の差にもつながっていると言えます。

両者の効果・安全性の違いで値段も違ってくるということです。

市場原理による価格差

前述の通り、エステサロンで利用している脱毛マシンは比較的安価で購入可能であり、利用するために資格も不要なため、脱毛を実施しているサロンは膨大な数が存在します。
また、いくつものサロンを運営している大手も多く存在し、商売という意味ではかなり競争が激しい状況となっているため、激しい価格競争が発生して値段もどんどん安くなっています。

一方、美容皮膚科などクリニックで導入される医療レーザー脱毛用のマシンはそれ自体が効果であり、医師がいなければ扱う事が出来ないため、医院の数が膨大に膨れ上がる事はありません。
そのため、価格競争は発生してもあまり激しくは無いので、そこまで大きく値段が下がるという事も無いのだと言えます。

このように、皮膚科クリニックとエステサロンでは、そもそもの目的や使用機器などの違い、そして市場特性から、同じ脱毛という結果を目指しても料金が変わってくるものなのです。
それぞれ特性がありますので、よく比較検討をするようにしましょう。