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いかり肩となで肩はどちらが肩こりしやすいのか

いかり肩となで肩はどちらが肩こりしやすいのか

肩が持ち上がって鎖骨が外側の方が上がり、肩の角度が直角に近い角度になるいかり肩と、肩が下がって鎖骨が外側の方が下がり、肩が緩やかな曲線を描くようななで肩。
いかり肩の方が小顔に見えやすかったり、スタイルが良く見えるとか、なで肩の方が着物が似合うなど色々な違いのある両者ですが、肩こりになりやすいのはどちらでしょうか。

そもそも何故いかり肩となで肩になるのか


どちらが肩こりになりやすいかを考える時に、そもそも知っておかなければならないのがいかり肩やなで肩になる理由です。

そもそも、いかり肩やなで肩は単に生まれつきの骨格や体型の違いによる影響だけではなく、筋力や筋肉の疲労状態、日常生活での姿勢による骨格の歪みなどの様々な要素によって違いが生まれるものです。

いかり肩の原因と、肩こりのしやすさ

いかり肩の原因は、僧帽筋上部線維という肩を引き上げる筋肉の硬縮と、その逆で僧帽筋下部線維という肩を引き下げる筋肉が筋力低下している事が大きな要因。

なぜこのような状態になってしまうかというと、例えば重い荷物を肩にかけて運んだり、背中を丸めた猫背の姿勢などを取り続ける事により、肩に強い負担がかかり続け、その結果として僧帽筋上部線維の筋肉が硬縮。更に、その姿勢を長時間とる事で肩を引き下げる動作が少なくなり、逆側の僧帽筋下部線維は筋力低下を起こすような事が原因となります。

このため、片方の方で荷物を持つ習慣がある人は片側だけがいかり肩になるようなケースもあります。

いかり肩の場合は肩に強い負担がかかっている状態ですので、常に肩こりと隣り合わせで、慢性的な肩こりに悩まされるケースが多いと言えます。

なで肩の原因と肩こりのしやすさ

なで肩はいかり肩とは逆で、肩を引っ張る僧帽筋上部線維が筋力低下を起こしている事が主な原因。
肩を持ち上げるような運動が少なく、僧帽筋上部線維を使わない場合になりやすいと言えます。
また、スポーツ選手などで背中の筋肉を鍛える事で僧帽筋下部線維が鍛えられ、肩が引き下げられる事でなで肩になるようなケースもあります。

なで肩の場合、いかり肩とは違い肩の筋肉への負担は少ないため、肩こりの症状は出にくいと言えます。
但し、肩を引き上げる僧帽筋上部線維が弱まっているため、肩甲骨を引き上げる肩甲骨筋に負担がかかり、硬直・痛みを感じるようになる場合があります。

肩のタイプに合わせた肩こり改善方法

いかり肩となで肩はそれぞれ違うタイプの原因であるため、肩こりになった場合の対処方も異なります。

いかり肩の肩こり解消法

いかり肩の人の場合、肩の筋肉が硬直しているため、マッサージで筋肉をほぐす事で一時的にコリを解消する事が可能です。肩の後ろから首にかけてをじっくりとほぐすように揉む事で、血流を改善し痛みを和らげる事が出来ます。
蒸しタオルなどで温めるたり、首をゆっくりと回して首周辺から肩にかけての筋肉を伸ばすようなストレッチで筋肉の硬縮をほぐして改善するのも効果的でしょう。

また、肩を下げる筋肉の筋力低下も原因の一つですので、手を背中側で軽く組み、下の方にゆっくりと引き下げるようなトレーニングを行うと、筋力のバランスが取れていかり肩そのものが改善します。

なで肩の肩こり解消法

なで肩の人の場合、単純に肩の筋肉をマッサージしても肩の筋肉は硬直しておらず、あまり効果を感じない場合があります。
マッサージを行う場合は、首から肩甲骨にかけてのラインを集中してほぐすようにすると良いでしょう。

また、そもそもの原因である肩の筋力低下を解消するために、肩を引き上げる筋力を強化するトレーニングを行うといいでしょう。例えば、肩をすくめるような体勢を5秒程度維持して戻すような動作を10セット程繰り返すような方法などがあげられます。

どちらの場合も肩甲骨周辺はほぐした方が良い

肩甲骨周辺の筋肉は、いかり肩の場合もなで肩の場合も硬直している場合が多く、ほぐす必要があります。
この部分の筋肉をほぐすには、首から肩甲骨にかけてのラインのマッサージの他、首のストレッチとして下記の動作を行うと効果的です。

・首をゆっくり横に倒し、耳を肩に近づける。この時に肩は上がらないようにする。(左右10秒ずつ3セット)
・横を向いた状態で首をゆっくり横に倒し、鼻を肩に近づける。この時に方が上がらないようにする。(左右10秒ずつ3セット)

理想的な肩の状態は?

いかり肩となで肩。どちらの方が理想的な状態かというと、元々の骨格の関係もあるため一概には言えませんが、基本的には鎖骨が地面と平行で、まっすぐな状態。肩は直角よりもやや下がったくらいの状態が、肩を引き上げる筋肉と下げる筋肉の力のバランスが取れていて、肩こりしにくい理想的な状態だと言えます。
肩のバランスが適切な状態だと、顔周辺のスタイルが良く見えるため、最も目につきやすい部分を美しく見せる事ができて、良い印象を与える事にもつながります。

自分の肩の状態を把握して、自身に合った方法で肩周りの改善を行いましょう。

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