中性とアルカリ性と弱酸性、肌に良い洗浄剤は？

化粧品は弱酸性。洗顔・ソープはアルカリ性が良い

肌は基本的には皮脂や汗などにより弱酸性に保たれています。
これは、体にとって害となる菌などの増殖を防ぎ、体を守るための機能ですので、肌は弱酸性に保たれる事が一番良い状況となります。

ですから、肌につける化粧品などは出来るだけ弱酸性のものを選ぶと良い事になります。

しかし、洗顔料などの場合は若干話が変わってきます。

石鹸は基本的にアルカリ性です。
アルカリ性は酸性の真逆ですので、なんとなく肌の負担になるような気がしますが、実はそうでもありません。

アルカリ性である石鹸は、弱酸性である皮脂と混ざり合うと、次第に中和され、洗浄する力を失います。そして、水で洗い流すと綺麗に肌からなくなり、その後、皮脂が分泌される事で肌は自然と弱酸性の状態に戻ります。

一方、弱酸性の洗顔料では、中和という状態にならないため、洗浄力が洗顔していてなくなっていく事はあまりありません。
それだけを聞くと、なんとなく洗浄力が強い=良いことだと思ってしまいがちですが、洗浄力が強いという事は肌に必要なものも徹底的に落としてしまうため、実は肌にはあまり良くないのです。
また、弱酸性の洗顔料は、アルカリ性の石鹸と違い、水で洗い流しても肌に残ってしまう場合が多いです。よく「洗ってもつっぱらない」洗顔料は、基本的には洗顔料自体が肌に残っているため、潤いが保たれているように感じるだけであって、洗顔料の成分が肌に残る事は時間とともに肌の悪化を招く原因となるのです。

もちろん、弱酸性の洗顔料の方が、使用中の刺激はアルカリ性のものよりも低いため、肌への刺激を避けるべき場合などはその方がいいかもしれません。

しかし、多くの場合はアルカリ性の石鹸で、適切な強さの洗浄力で、肌に負担が残らないように洗う事の方が、肌には良いといえます。